Maiのリアルエッセイ
Find Me In the Dark
—— あの頃子供だった私たちへ——
目次
Episode15. 更なる好奇心を追って
Integrated Healingを学んでいくうちに
『自分をもっとよく知りたい』という強い好奇心と
人間というものが実はもっと深く、壮大なプランを持った生き物であることに
わくわくしていた私は
更なる好奇心が湧きあがるのを感じていた。
大自然の広さ、それからココロの深さを知り始めた私は
今度は更に広い世界を見てみたくなったのだ。
『自由』という周波数に自分の周波数を合わせた結果
米国永住権を手にした私は、アメリカ国外へと旅を始めた。
ペルーの古代遺跡マチュピチュでは
人と自然の織りなす神秘を感じ
標高3800メートルに位置する水上の街、ティティカカでは
呼吸さえ困難なほど薄い空気の中
様々な工夫を凝らし、生活する人々を見
アマゾンのジャングルでは
その地に生息する植物や生き物の、ほと走るような生命力を体感し
ボリビアのウユニ湖では
その真っ白な塩の空間を訪れる、様々な国の人たちと語り合い
寝起きを共にし
古代イタリアの遺跡では
その進んだ文化や芸術の陰で
2000年前から変わらぬ人間同士の争いに気付かされ
フランスでは、その華やかで重厚な美術や
美しい山々に心を震わせ
異文化が混じり合ったスペインの古い街では
気さくで人懐っこい人たちと
生きるために犯罪を犯す人たちに遭遇した。
世界はとても広く、驚くほどに多様だ。
それでも、その地に来てみると
たくさんの美しい風景や、多くの親切な人たちであふれ
全ての場所や、そこに暮らす人たちは、本当はこんなに身近で
自分が歩み寄れば通じ合うことができるということに
感動と同時に、安らぎを覚えた私は
自分の好奇心に従って、ひたすら旅を続けていった。
そして約2年の間
忙しく働いては、溜まったお金で旅に出るという日々を繰り返すうち
私のココロには、次第に変化が起き始めた。
旅先で出会うたくさんの美しい景色や芸術や
人々を見つめ続けるうち
”これじゃない———
自分には、他に何かやりたいことがある気がする。”
という、いつかと似たような違和感を覚えるようになったのだ。
ひとまず旅を休止した私は
その『やりたいこと』とは何なのか
自分のココロが訴える、かすかな声に耳を澄ませるためのワークを続けながら
『私がやりたいことはこれだ』という答えを出した。
それは
自分を癒すことを多くの人たちに経験してもらうため
Integrated Healingを本格的に広めていこう
というものだった。
そう考えた私は、早速その準備に取り掛かり
West Los Angelesに借りた、小さくも居心地の良いルームで
公に人々にセッションをするようになった。
ある時、セッションを受けたことで
幼少期からの恐怖症を克服することに成功した当時の大家さんは、そのパワフルさに驚き
彼女の協力を得て、セッションを受けに来て下さる方は徐々に増えていった。
それぞれの悩みを抱え、来て下さった方が
皆一様に喜ぶ姿を見届けていると
心からの嬉しさが湧き上がるのを感じた。
自分のやりたいことを見出し、そのための活動を始めた私だったが
ココロのどこかではまだ ”他の何かを探しているような”
あの時の違和感が、消えてはいないことに気付いていた。
その小さな違和感は次第に
”自分のやりたいことは、本当にこれで合っているんだろうか?”
という疑いへと変わり
確信が持てない、という不安と苛立ちで、次第に焦りを感じるようになった私は
自分には何かが欠けているような気がして
次第にココロが沈んでいった。
Uyuni, Bolivia
に続きます。
人生でやりたいことを見つけたと思ったのも束の間
鬱になっていった私が、闇の中で見つけたものとは
無意識のブロックを外し、自分の『やりたい』を見つけ
思いっきり輝くわたしであるために。
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