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Mai Littlebridge

2. Ending & Beginning 終わり、始まる

更新日:2021年7月12日




Maiのリアルエッセイ


Find Me In the Dark

—— あの頃子供だった私たちへ——


親の呪縛を解き

自分の『やりたい』を見つけた

私のストーリー


”幸せそうな家庭” に育ちながら

母の呪縛によって感情を失った子供・Mai

自らの幸せを見つけるためアメリカに渡るも

生きる目的すら見出せずにいた頃


突如訪れたきっかけによって

自らの運命を変える旅に出発する———


ココロを忘れ、笑い方を忘れ

氷のように無表情だった私が


愛し、愛され

天職を見つけるまでのお話と


数々のWisdomを書いています。







Episode2.
Ending & Beginning 終わり、始まる


会場内の参加者たちが見守る中 鼻腔が腫れて息苦しい、という症状に悩んでいた私のセッションは始められた。

その最中、突然思い出した10年前の記憶—


それは


『絶対にお前を幸せになんかさせない』と言った母の叫び声だった。

二十歳、という若さで結婚した私の母は

一際目立つ美人で、いつも高価な服を纏い

三人の娘たちを、幼い時からそれぞれ私立の学校に通わせ 周囲からしたら、全てうまくいっているように見えたことだろう。 しかしその実情は複雑で、世間体こそ完璧に保たれていたが

ほぼ一人で三人の子育てをしていた母は、自身の正気を保つことに苦労していた。 幸せ、というその言葉は 彼女が幼い子供たちに、幾度となく伝えていた言葉だ。 「ママは幸せになりたい」 そして物心ついたばかりの私は、母の幸せを心から願っていた。 『罪悪感』とは その母を置いて、自分が幸せになることに対し 無意識に感じていたものだった。 その罪悪感は私が大人になり、アメリカに渡った後も 自らの幸せを探そうとすると、無意識に駆り立てられ 何をしても幸せを見つけられないようにと まるで呪いのように私を縛り付けていたのだ。 幸せになろうとする私と 幸せになるまいとする私。 二つの交錯する思いは、無意識のうちに私を苦しめ それは心の中だけにとどまらず ”息苦しい” という体の症状として現れていたのだった。 セッションの最中 それまでずっとフタをしていた過去の記憶を思い出した瞬間、私の感情は一気に溢れ出し コントロールができないほど、激しく泣き出した。 泣き出したのは”私”ではなく 私の体が泣いていた。 悲しみと、怒りと その苦しみからやっと解放される安堵と共に。 私の腕に触れていた、プラクティショナーのいず美さんの目が真っ赤にうるみ 緊迫した会場内でその様子を見守っていた人たちの、すすり泣く声が聞こえた。 『Maiさんは、これからの人生でどうなりたいですか?』 という彼女の問いに答えようとするも 人生で一体何をしたいのかも分からなかった私。 戸惑いながらも思いついたことをいくつか口にし

その言葉に対する自分の体の反応を、いず美さんに確かめてもらいながら これからの私は 『ママのために、私は幸せにならない』をやめて 『自分を愛する』と決めた。 心のどこかで母からの愛を求め続けるのではなく


私が私を愛して
私が私を幸せにしていく。


 


一人のプラクティショナーの方が、私の筋肉の反応を確かめながら


あなたの潜在意識からのメッセージですよ、と言って引いてくれたカードの言葉を今でもよく覚えています。

そこに書かれていたのは ”Ending and Beginning” 「終わり、そして始まる。」 その言葉が予言した通り このセッションで、それまでの私の人生は終わり そこからやっと 本当の自分の人生を見つける旅が、始まろうとしていたのでした。






Pompeii, Italy





に続きます。











無意識のブロックを外し、自分の『やりたい』を見つけ


思いっきり輝くわたしであるために。




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