Maiのリアルエッセイ
Find Me In the Dark
—— あの頃子供だった私たちへ——
目次
Episode13. 私が見つけたもの
街で忙しく働いては、大自然を旅するという日々を繰り返しながら
約3年が経過したある時
私は自分の中に、ある変化を感じていた。
それまで旅に出ると、全身にあふれる感動と安らぎに満足していたのに
旅の途中でふと
”これじゃない———
他に何か探していることが、あるような気がする”
という、ぼんやりとした違和感を感じるようになったのだ。
そしてやって来た2012年の9月。
友人に誘われ、何も知らずに参加したキネシオロジー体験会で受けた
Integrated Healing
(インテグレイテッド・ヒーリング)によって
私はその『何か』を見つけることとなった。
忘れ去っていた過去と
そこに封じ込めていた自分のココロを見つけた、その1ヶ月後
Los Angelesで開かれた、
創始者Mathilda van DykによるIntegrated Healing講習会にて
私はあの時のセッションを見守ってくれていた他の参加者たちと共に、学んでいた。
それまでキネシオロジーという言葉はもちろんのこと、ヒーリングがどんなものかも全く知らなかった私だったが
自分のココロの内側を整えた結果、体の症状が回復したという衝撃は
これが自分に必要な何かであることを
何よりも強く物語っていた。
初めて耳にする、ヒトの身体の神秘。
心と体、思考は常につながっていて
そのいずれの要素が乱れても、それはお互いに影響し合い
放っておくと次第に、体の症状や、ココロの悩みとして現実に現れてくること それが人生そのものに影響を及ぼしていくことを学んでいった私は ある日のクラスで インナーチャイルド(子供の頃の自分)を癒すためのセッションを学ぶこととなった。 「私が今まで教えた中で あなたたちのクラスは一番に進みが遅かったわ!」 と後日笑っていたマチルダの言う通り クラスが終了した後も、まだセッションが終わっていなかった私は ペアを組んでいたクラスメイトと二人きりで 私のインナーチャイルドを癒すセッションを行うことになった。 初めて向き合う、子供の頃の自分。 それまでココロを切り離し なかったことにしていた自分の過去と向き合うのかと思うと 私は恐怖を抑えきれなかった。 あの時の感情を思い出してしまって、大丈夫なのだろうか。 この痛みを受け止めたら、自分は正気を失ってしまうのではないか という不安をよそに クラスメイトは覚えたての手順を一つ一つ確かめながら、私のセッションを始めた。 支配的だった母に対する激しい怒り 自分を分かってほしいという気持ち その気持ちが理解されることも 聞き届けられることもなく 母によって繰り返し傷つけられる痛みと 深い悲しみ どうすることもできない、という絶望感。 どんな形であれ、彼女は私を愛しているはずだという 唯一のより所が 母本人の言葉によって頭から砕け散った時のこと。 そんな自分を惨めに思いたくないという気持ちから アメリカに来てから、私は過去のことで泣いたことはなかった。 そのセッションの中で、子供の頃の自分と初めて向き合った時 私の体が、何かメッセージがあることを示してきた。 様々な言葉が書かれた、数百枚のカードの中から
筋肉反射テストによって選ばれた1枚をめくると
そこにはこう書かれていた。
どんなに愛に見えないものでも
その根底にあるのは
全て愛なのです
それを読んだ私は、大声を上げて泣いた。
母からの愛は、私が望む形で与えられることはなかったが 私、という人間がここで成長していくために 全てありのままの母が必要であったのだと その根底には
私も 母本人すらも知らない 大きな愛があるのだと その見えない愛に、私はずっと愛されていたのだと 気付いたからだった。 誰もいない部屋の中、泣きじゃくる私に 涙を流しながら寄り添ってくれたクラスメイトの心が とても温かかった。
Mt. Shasta, CA
ずっと何かを探しているような気がしていた私が、ついに見つけたものは
失っていた自分のココロ
そしてそれを取り戻すためのIntegrated Healing。
やっとココロを取り戻した私は
自分をもっとよく知りたいという、強い好奇心を感じていました。
次回エピソード 14. Reveal ——形を成していく現実 に続きます。 まるでバラバラに見えていた人生の出来事の一つ一つが 実は大きな一枚の地図を成していたことに 気付いていきます。
無意識のブロックを外し、自分の『やりたい』を見つけ
思いっきり輝くわたしであるために。
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