11. The Moment— ひとすじの覚醒

最終更新: 6月6日



Maiのリアルエッセイ


Find Me In the Dark

—— あの頃子供だった私たちへ——



目次



『1. The Fate 運命の歯車』


『2. Ending & Beginning

 終わり、始まる』


『3. 一つ屋根の下』


『4. 二つの現実』


『5. 子供のココロ』


『6. ココロの仕組み』


『7. The Star— 人生の地図』


『8. Departure— 姉の旅立ち』


『9. 新たな挑戦』


『10. 五線譜の上のココロ』






Episode11.
The Moment— ひとすじの覚醒




私が大学で作曲を続けていた頃。 母の症状は、上の姉の結婚を機に更にひどくなっていった。 彼女の症状で特徴的なのは、その両極性だ。 手のひらを返すような、全く逆の態度を 限りなく繰り返す。 楽しそうに、姉と一緒にウェディングドレスを選び 姉の夫となる男性にも、細やかに世話をやき 姉の結婚のために手を尽くしていた彼女だったが 結婚式が終わった2週間後、その様子は一変した。 自分に愛情を返してくれる物として大事に育てた娘が 手元を去った寂しさに、心を引き裂かれた母は 姉を裏切り者と呼び始め 数ヶ月後に姉が長女を妊娠すると、母の症状はますますひどくなっていった。 怒り狂い、姉に罵声を浴びせる母と なす術もなく、大きなお腹を抱え 憔悴する姉を目の前で見ていた私は 相変わらず無感覚だったが 目からはただ涙が流れ落ち 姉を抱きしめたい、という衝動だけを ココロのいなくなった体で感じていた。 姉の子供が無事に生まれると 母は姉を家に滞在させ 産後の姉と、生まれたばかりの赤ん坊の世話をした。 そして約1ヶ月後、態度をひるがえし 自分は利用された、と怒って姉を追い出した。 その2ヶ月後 仕事に復帰するようにと姉に言い付けた母は 自分が孫の面倒をみると言い その赤ん坊はしばらくの間、週の何日かを家で過ごすことになった。 大学も夏休みに入り、時間に余裕のあった私は 自分の姪にあたるその子供の世話を手伝った。 赤ん坊の世話をするのは初めてのことで、最初のうちはぎこちなかったが 生後6ヶ月になる頃 よく笑うようになったその女の子を抱いていると 何か暖かい、不思議な感覚を 自分の胸の中に感じるようになっていった。 そしてある日のこと その女の子を腕に抱き、ゆらゆらと揺らしながらあやしていると ふと私の目を見た彼女は、にっこりと笑った。 その瞬間、暖かいものが胸に込み上げるのを感じた私は 自然と心から、その子に笑いかけようとした。 そして その時、何かがおかしいことに気付いた。 あれ ・・・・私、どうしたんだろう? 今、笑ったと思ったのに 笑えなかった。 ・・・・・笑えない? どういうこと? どうして笑えないんだろう? 何かがおかしい。 私はこの子に笑いかけたいのに どうして笑うことができないんだろう・・・ 思いを巡らせた次の瞬間、記憶が蘇り 私はその場に凍りついた。 思い出したのだ 自分が子供の時 何を言われても傷つかないように 感情を切り離す練習をしたことを。 そして次第にそれを習得し 無意識に続けられるようになったことを。 10年の間、自分がココロを失っていたことに その時初めて気が付いた私であったが 母の症状が悪化の一途をたどる中 自分の感情の全てを受け止める勇気は、私にはなかった。 あの痛みを感じてしまったら 自分は正気を失うのではないかという恐れから ココロの一部を取り戻すにとどまり 凍ったままの目で 赤ん坊に笑いかけた。


Yellowstone N.P. Wyoming

次回エピソード 12. The Nature・全てが在る場所 に続きます。 この2年半後、ついにアメリカに渡り 自由の身になった私でしたが

依然ココロを失った状態は続いていました。 そんな時、あることがきっかけで 人生に変化が起きていきます。










無意識のブロックを外し、自分の『やりたい』を見つけ


思いっきり輝くわたしであるために。


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