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Mai Littlebridge

腰痛はキモチから・母凄し


ただいまで~す。

またもや大変お久しぶりの舞でございます。この1ヶ月一体どこに消えていたかというと、大切な友人のサポートのため、LAを離れていました。

ついこないだまで一緒にふらふらと世界を旅していたと思った彼女が、元気な(むちゃくちゃ元気な)ベイビーを産んだのだ。


ありがたいことに早々から甥っ子三人と姪っ子二人に恵まれていた私は、ベイビーには比較的慣れているつもりでいた。

が。

今回新米ママ・パパと行動を常に共にするということをしてみて、改めて母というものの生物的偉大さに驚愕した。





母というのものはこうだ。




寝る時間がない。

それは生き物としてまずありえない。全ての生物には睡眠が必要不可欠であるはずなのに。




そして体が痛い。

トラックでひかれた級のダメージを負い、歩くこともできない。

しかし医療がドル箱のネタであるアメリカで出産すると、出産後48時間以内の退院を迫られる事になる。




動かない体で、それでもベストを尽くすために、ベイビーの事をあれこれと考え悩み

激痛に耐えながら

意識もうろうの中、終わりのないマラソンのごとく、昼も夜も試行錯誤しながらおっぱいをあげ続け、その合間も搾乳・オムツ・寝かしつけ・・・





そしてこのめちゃくちゃ元気なベイビーは、こちらがどう手を尽くそうが何時間もほぼぶっ通しで泣き続けるほどのエネルギーを、放出し続けている。

これでよく倒れないものだと、人体の不思議を思いながら母となった友人を見ていた。



いや、凄すぎる。

「母」という役を買って出た全ての人に、私は改めて畏敬の念と共に、大拍手と功労賞を送りたい気持ちになった。



で。

前置きは長かったが、任務を終えてLAに戻った私は、ひどい腰痛に見舞われた。

背中じゅうの筋肉が硬直して、曲げたり歩いたりするのが非常に困難な、アレだ。

変な姿勢でベイビーを抱っこしたからだろう、

とか

滞在先のマットレスが体に合わなかったから、

とか

体が疲労した結果だろう、

とか


明らかな要因はいくつかあり、それは全て多分合っていると思う。

寝ていればよくなるだろう、という考えのもと、毎日時間がある限り寝てみた。



しかし良くなる気配なし。


ヨレヨレしながら自分の筋肉反射でテストすると、タッピングが効果的であるという。

インナーワークがほとんど趣味の様な私であったが、この1ヶ月そんなエネルギーはなかった。


重い腰を上げて、痛みに集中してブツブツと言いながらしばらくタッピングしてみる。

少し変化があったものの、まだ痛い。



時間をおいて、今度は自分の感覚、気持ちに重点をおいてタッピングしてみた。

痛みとは、あくまで身体的なものと考えがちだが、実はそうでもないことも驚くほどある。

というより体と意識の間に境界線はない、と言った方がいいかもしれない。





この腰の部分に、私はどんなキモチを溜め込んでいるんだろう?

この痛みは一体私に何を伝えようとしているんだろう?


と耳をすませ、体のメッセージを聞いてみる。




タップタップ・・・





まず出てきた感覚は、



私にはこんなことをしているヒマはない。


って気持ちだ。今ここに座って自分のワークをするよりも、まずあれをやってしまわなければ、という考え。

それは自分の気持ちにフォーカスすることへの抵抗でもある。


その抵抗はしつこくて、興味深い。様々な理由をつけて、私たちは自分が本当に感じていることへ意識を向けることを避けるクセがある。

スマホであったり、Netflixであったり、雑用であったり、仕事であったり、自分の意識を”ワザと”そらすのだ。



そしてこのモヤモヤとした、言葉にもならない、なんの感情かすら分からない、焦りのような感覚を感じながら、更にタップタップ・・・





やらなければならない。



思い通りに進まない。


今これをやりたくない。


あれもやらないといけない。


どれを先にやったらいいのか分からない。


焦るばかりで、何も進んではいない。


自分はこんなにゆっくりとしているべきではない・・・



早くしなくちゃ。




という、ザ・否定文 + ”~しなければならない” 文のオンパレードがハラの下から顔を出してきた。

その否定パレードを聞きたくないがために、私は色々な理由をつけて、向き合うことを避けていた。

そんなことを聞いている心の余裕がなかった、とも言える。

大切な誰かのために、自分がサポートをするという決心をしたとき、私たちはついつい自分をないがしろにする。


ワタシの事には今構ってられないの、また今度、また時間があるときに・・・


その今度はいつ来るのだろう?聞きそびれた体のメッセージは、そのうちに雑音と入り混じって、一体なんだったのか分からなくなる。


自身の痛みの軽減のためにワークすることにすら、抵抗している。





呼吸しながら、避けていた気持ちに、ただ耳を傾けてあげる。

何をどうするでもなく、ただ自分が自分のために、今そこにいてあげるのだ。



タップタップ・・・



その抵抗を手放すことを、自分に許可する。


リラックスすることを、許可する。


焦りを手放すことを、許可する。


焦りを手放す?早くしなきゃけないのに?


そう、今だけ、許可する。

ね?少しだけ。


大丈夫、必要ならまた後で焦ったらいい・・・


I allow myself to sink into my body.


息を吐いて、自分の体に意識をゆっくりと、沈ませていく。





ああ、腰の痛みが言いたかったことはこれか。

私の体に、私の意識をゆっくりと沈ませること。





頭の中でいろんな事に考えを巡らせまくる間は、私たちの意識は「今」にはいない。

「今」って、自分の体の中にいるって、こんな感覚だったか・・・

とメッセージを聞き終えると、腰の痛みはほぼ消えていた。












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